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【開催レポート】農村舞台寶榮座で歌舞伎について学ぼう!

10月24日(水)
◎プログラム: 農村舞台寶榮座で歌舞伎について学ぼう!
◎案内人:農村舞台寶榮座協議会

訪れたその奥深くて幽玄な山々、樹木のたたずまいに圧倒されます。
山の斜面、足もとのすぐ下が崖の道端に佇む諏訪神社、そして寳榮座。
途を挟んだすぐ脇には清流が流れ、常にザーッという音が響いています。
その音にはまるで怒田沢のあゆみ、 山神を守ってきた人々の信仰の歴史が宿っているかのようです。


足助地区怒田沢町 諏訪神社の農村舞台 寳榮座で「歌舞伎の楽しみ」と題して
東海学園大学特任教授  南山大学名誉教授  安田文平氏による第一回のセミナーが開催されました。

農村舞台は豊田市内に84個所遺る、山村の地歌舞伎や余興を楽しめる芸能舞台。
中でも、寳榮座は本格的な楽屋を併設した市内唯一の舞台です。その堅牢で堂々とした構えは圧巻。
築122年の木造建築。大正10年には廻り舞台にするなどの大改修が行われましたが、この30年ほどは使われていませんでした。
一時は取り壊されることが決まっていた寳榮座。

これを保存、活用して地域興しの拠点にしたいと立ち上がったのが、このセミナーの主催者 青木信行さん。
寳榮座を拠点に怒田沢から芸術や文化を発信して、町興しの起爆剤にしよう、と2017年4月 農村舞台寳榮座協議会を発足。
地元萩野小学校のこども歌舞伎発表会はじめ、オペラの公演なども行ってきました。

写真左手・主催の青木さん
大正10年に改修された廻り舞台

会場には平日午後の開催ながら、関係者はじめ14名余ほどの人が集まりました。

会長はじめ実行委員の方方のあいさつと講師紹介の後
いよいよセミナーのスタート!

講師の安田先生

まるで役者の演技を再現するかのようにやわらかな笑顔で「自分は座って話すのが苦手なので 立ったままで失礼します。」とおっしゃる安田先生。

実際にお話が始まってみると、安田先生の親しめる笑顔、熱の籠ったパフォーマンスつきのトークに惹きこまれます。

歌舞伎の起源、創始者と言われる出雲阿国の謎、

役者の所作や仕掛けの秘密などを安田先生手づくりの資料、
絵巻物や舞台のスライドなどをまじえてわかりやすく解説。

寳榮座について というよりは歌舞伎に興味があるけれどよく知らなかったという人、
あるいは歌舞伎ファンの人にとっても、おもしろくて舞台や歌舞伎が好きになる そんな歌舞伎入門セミナーです。

遠くは知多市からもお越しくださったお客様も。

訪れた人はみなそのわかりやすくて楽しいお話に、時折り笑ったり 、うなづいたり。
すっかり惹きこまれた様子で聞き入っていました。

最初のあいさつで「舞台のおもしろさは観客と演じる人が一体になるところにある、
このセミナーを通じてそれを感じてもらいたい。」と語っていらした青木さん。
その思いがまさにかたちになったセミナーのスタートになりました。

この講座は全部で3回。
第2回は10月31日(水)「歌舞伎の舞台機構と衣装」

第3回は11月14日(水)「歌舞伎の楽しみ方 地芝居と大歌舞伎」と題して行われます。
いずれも時間は14:00〜15:30。 参加費300円。怒田沢町 寳榮座にて。

実際に廻り舞台を回す体験もできるそうです。
原則3回通しての出席が望ましいですが、各回1回だけの参加も可能ですから今からでも間に合います!

2017年に小原歌舞伎伝承館のオープニングセレモニーで

来賓としてあいさつされた安田先生に会いに出かけたのがきっかけで交流が始まったという青木さんと安田先生。
にこやかな安田先生と、先生の招聘に成功した青木さん、実行委員会のみなさんの笑顔に、あなたも会いに行きませんか?


第3回の講座はとよたまちさとミライ塾公式サイトからお申し込みができます。
すこしでも気になった方はこちらから是非ご予約ください!

ライター

okumura
とよたまちさとミライ塾 市民レポーター
(とよたプロモ部 部員)